この怒りとか不機嫌とか

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いつも通りほとんど眠らないまま、今日はいつもより40分は早い時間に家を出た 白いボディ、荷台も買い物カゴを付けちゃったので、たとえば恋をしても好きな人とふたり乗りができない、いとおしい我が自転車に跨る サドルを1番低くしているから、見た人は笑うけど仕方ないじゃん ペダルを踏み込む ライトが付けっぱなし足で消す ゴメンね 

 

職場に最新技術を使ったすごーい設備が入った  詳しくは言えないけどどうやらすごいの、何がすごいかはまだ教えない

朝礼を聞き流しながら、お客様からのお声を読むのが日課

「テキパキ、ハキハキとした対応」「話が速くて、時間がかからずに済んだ」「説明が大変わかりやすい」「落ち着いてて距離感がちょうどいい」

私が評される点は大体そんなところだ 懇切丁寧だとは言われない 笑顔が素敵だとも言われない

だけど対面したらお客様が何を望んでいるかすぐにわかる 不安にさせない喋り方をよく知ってる 安心させる声色がわかる 目的までの最短距離しか考えないし教えない ボランティアではないし、時間は有限なのです

心から愛されることはないけど嫌われないのが私なのだと思う せめてそうであって欲しい

とはいえどんな私でも皆どうでもいいのだとも思う

 

前日の出勤者が仕事をたくさん残していたため、上司がピリピリとして、 これとこれとこれが出来てない、昨日の分と、今日の分のあれとそれをして… 雑に書き出されていくタスクを目で追う

それとこれとあれ、15時、遅くても16時までに私がやりますよ、時間が余ったらこれをやります、あれは新人君に任せましょう これに関してはお手すきの際にお任せしてもいいですか?

最悪これは明日に回してもいいですもんね

上司が言って欲しい言葉全部をそのまま差し出す

こういうの得意 大得意

安堵の顔されて、私も安心したいもん

「あなたがいてくれてほんとうによかった」

安っぽい社交辞令の言葉さえしがみついて夜眠るんです、本当は夜眠れないんです

上司はいつも私を大げさに褒めて、私はいつもそれを無視する そんな大それた人間じゃないのに、不相応に褒められて恥ずかしくて怖いのだ

ちょっとの工夫を天才だねと持ち上げて、こうなっては、今後この人には、ちょっとのミスで幻滅されるのだろう、と、まだ幻滅されてないのに落ち込むようなグズ 

今日はいつも誰にも言わない事ばかり書いてしまう

昨日も今日も苦しかった あまりに苦しくてびっくりした

もてはやされなくてもいい、ただ普通に生きていくだけのことが、うまくできない なんで

多くは望まないけど、誰に何を言われたのでもないのに多く望めない自分の性が呪いみたいで悲しい、苦しい

 

差し入れのたこ焼きを食べたら、3年前、会社を辞める時に馴染みのお客様から頂いた花の写真を思い出して、少し涙が出た

 その人が庭に植え育てた薄紅色の花 まだ名前わからないけど あの時は本音でお礼を言えたのか覚えてない

あの人私のことが好きだったのかな